中川ホメオパシー 

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豊川悦司 小池栄子 仲村トオル / 接吻

岡本太郎
ワケもなく岡本太郎 


どうも。 ギャグ漫画ゲリラ・中川ホメオパシーの戸田菜穂担当、ブロッケンです。

豊川悦司小池栄子主演の映画『接吻』を観ました。

閑静な住宅街で起こった殺人事件。 一家三人を金槌で惨殺した犯人・坂口秋生
(豊川悦司)がTVカメラに向けて見せた微笑みに魅せられたOL・京子(小池栄子)は、
弁護士の長谷川(仲村トオル)を通じ、徐々に坂口へと接近していく…というあらすじ。

誰からも必要とされず、“ひとりぼっちでいる事を仕方なく受け入れて来た”男女がめぐり
逢い、魂の深い部分で共鳴しあう…これはもう、男の方がたまたま(?)殺人犯だったって
事を除けば、れっきとした純愛映画なんじゃないかな、と。

坂口に惹かれていく陰気で冴えないOL・京子を演じたのは小池栄子堤幸彦監督による
映画“恋愛寫真”で見せたむき出しの狂気とはまた一味違った、“内に秘めたる狂気”を
見事に表現しております。 小池栄子って、セリフの無いシーンで垣間見せるさりげない
表情や目の演技が非常に上手いですよね。 とりわけ、報道陣に取り囲まれた彼女が、冷
ややかな視線をカメラに投げつける時の表情! ここで僕、背中がゾクッとしましたもん。

そんな小池栄子の一途なふるまいを心配する弁護士・長谷川(仲村トオル)も、いつの間
にか京子に好意を抱く様になり、やがて奇妙な三角関係(?)へと発展していくという展開
も、非常に倒錯していて面白かったですね。

自ら犯した罪に苛まれ、精神的に追い込まれていくトヨエツに対し、小池栄子は日を追う
毎に綺麗に、そして快活になっていくという、そのコントラストも印象的でした。 やはり、
実際に殺人を犯した者とそうでない者の間にどれだけ共感が芽生えたところで、完全に
同じ心境には立てないという事でしょうか。

そんな二人の埋め難い心の隔たりを飛び越えるべく、物語終盤、間仕切りの無い部屋で
坂口と面会する事を許された京子が、あるとんでもない行動に出ます。 この部分こそが
本作の最大のミステリーであり、“接吻”という表題の由縁でもあるのですが、理解を超え
た人間の行動ほど恐ろしいものは無いという事を痛感させられる、まさしく衝撃の結末だ
と思います。

この時、仲村トオルに対して小池栄子が吐き捨てる様に言った『私の事をどうにかしよう
なんて思わないで!放っといて!』というセリフですが、これは仲村トオルに対してだけ
ではなく、それまで彼女の事を無視して、軽んじて、好き勝手なレッテルを貼ってきた世間
に向けられた“断絶の言葉”にも受け取る事が出来るのではないでしょうか。

…それにしても、究極の純愛映画たる本作の主役の男女が、ついぞ一度も口づけを交わ
す事なく別れを迎えるとは。 それなのにタイトルは『接吻』。 うーん、考えれば考えるほど
謎は深まるばかりです。 ともあれ、今作の結末のインパクトたるや相当なもの。 頭で理
解は出来ずとも、必ずや胸に何かが突き刺さるんじゃないかな、と。

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2010/03/03(水) 13:34:33|
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