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ワケもなく
地獄大使『蟹工船』《あらすじ》カムチャッカ沖で蟹を捕り、船上で加工缶詰を作る蟹工船の博光丸。 そこで働く労働者
は、監督・浅川(
西島秀俊)の暴力と酷使に耐えながら、低賃金で重労働に従事していた。
そんなある日、新庄(
松田龍平)をはじめとする労働者たちは一斉に蜂起し、支配する者
に立ち向かおうとするが…。 原作・
小林多喜二、監督&脚本・
SABU。
《極私的見解》・
プロレタリア文学の旗手、
小林多喜二の代表作=『
蟹工船』が、およそ80年の時を
経てスクリーンに甦った!ってカンジの今作。 つうか
プロレタリア文学とかって超懐か
しいですよね。 自分、高校ン時に地歴公民の中から日本史を選択してたモンですから、
なんか必死になってこの単語を丸暗記した記憶がございます。 その程度の認識ですか
ら勿論原作は未読。 ただ単に
谷村美月ちゃんが出てるからっつう浅はかな理由でこの
たび鑑賞に至ったワケですが…うーん、どうなんだろ。 全然つまんなくはないけど、全
然胸を打つものも無かったというか。 うむむ。
・ 過酷な労働を強いる現場監督・浅川役に
西島秀俊。 目の下辺りに特殊メイクで傷痕
をつけたりするのはちょっと演出過多なんじゃないの? などと思いながらも、妙に
西島
秀俊にしっくり来る役ではありましたね。
西島秀俊の目はね、ありゃサディストの目です
よ。 あの死んだ魚のような目つきで『テメェ等にはクソ場の紙ほどの価値もねぇんだよ
!』とか非道いセリフをバンバン吐くんだもん。 マゾっ気のある女性とかにしてみれば、
コタエラレナイものがあるんじゃないでしょうかね。 フフ。
・ そんな暴君・
西島秀俊の腰巾着的なポジションでキャンキャンとわめき散らしている
ヤクザ役に、
大人計画の
皆川猿時。 つうかアレですよね、
皆川猿時と 今作の主役
である
松田龍平の組み合わせって、どっかで観た事あるなぁとか思ったら、『
恋の門』
で共演してたんでしたっけ。
恋の門…色んな意味でディープな作品でしたよね。 さら
に言っちゃえば
松田龍平と
新井浩文っつう組み合わせも『
青い春』のコンビだったりし
て、何だか妙に既視感めいたキャスティングではありました。
・
柄本時生、
TKO、そして
山本浩司 などなど、いかにもって感じの“ブルーカラー顔”
がズラリとガン首を揃える中にあって、
高良健吾の見目麗しさが段違いで際立ってお
りました。 でもさ、
高良健吾の妄想シーンの中にしか
谷村美月たんが出てこなかっ
たのには正直ガックリ。 しかも総出演時間が1~2分程度の激チョイ役。 何だよもう。
・ 『人生を安売りする者に、人生はそれ以上の支払いはしない!』っつう
松田龍平の一
言は、けだし名言だと思います。 で、こんな感じで労働者を巧妙にアジりながら、ストラ
イキ決行へと至るワケですが、こん時に労働者全員で同じシンボルマークを施したバン
ダナを巻いたのは いただけなかった。 なんだか販促用のグッズみたいで、途端に安っ
ぽく見えてしまいました。
・
SABU監督は『現代を生きる若者すべてに贈る』と鼻息を荒げていたそうですが、僕
もギリギリ現代を生きる若者なんスけど、どうにもこの映画は胸に響かなかったなあ。
メッセージどうこうっつう以前に、上述した様々な要因(
西島秀俊の大げさな目の下の
キズや、シンボルマーク入りのバンダナ等)が、物語からリアリティを殺いでしまってい
るように思えたのです。 それと、劇中の労働者達は、超過酷とはいえ仕事にありつけ
ているワケで、働きたくても働き口の無い、超就職氷河期の真っ只中を往く現代の若
者が抱える苦悩とは、根本的に種類が違いますよね。 だからイマイチ共感できなか
ったのかもしんない。 まぁでも、
西島秀俊に大声で怒鳴られたり蹴飛ばされたりした
いっつうイビツな願望を抱いた女性の方々には激しくオススメの一本でございます♪
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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画
- 2010/07/12(月) 01:28:57|
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